相続放棄
相続は、被相続人の死亡により開始され、相続人は被相続人の権利・義務を包括的に承継することになるのですが、相続人には相続をするかしないかの選択権があり、一切の権利・義務を承継しない選択をすることを相続放棄といいます。

相続放棄の要件
相続放棄の要件は以下のとおりです。
- 財産法上の行為能力を有すること
- 相続開始後にすること(相続開始前の相続放棄は無効です)
- 熟慮期間内にすること(原則、自己のために相続の開始があったことを知った時から3ヶ月以内)
- 以上の要件を備え、家庭裁判所に申述し、申述受理の審判を経ること

相続放棄の効力
相続放棄をした者は、その相続に関して、初めから相続人とならなかったものとみなされます。また、相続放棄は代襲原因に当たりませんので、相続放棄者の直系卑属は代襲相続をすることができません。
また、いったん相続放棄をしたら、熟慮期間内であっても、その相続放棄を撤回することはできません。しかし、その相続放棄が制限行為能力者が単独で行なった場合や、詐欺・強迫により行なった場合は、取り消すことができます。
ただし、その取消権も期限の定めがあり、追認できる時から6ヶ月行使しないと時効で消滅してしまいますし、相続放棄した時から10年経った時も消滅してしまいます。

相続放棄後の注意点
相続放棄をした後でも、相続財産の全部または一部を隠匿したり、勝手に消費したりしたときは、相続債権者などに対する背信行為と判断され、単純承認したものとみなされます。その相続人に対する制裁を課す趣旨です。

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