姓を変えることと相続権の関係
結婚を考えている女性がいます(彼女の両親とも何度か会っています)。彼女は三人姉妹の長女で、妹二人はすでに結婚して、それぞれ夫の姓を名乗っています。
彼女の父は、自分の代で姓が途切れることに憂いていること、自宅の土地建物を私たちに継いでもらいたいことを彼女から聞きました。
私としては、姓が変わることに抵抗はなく、結婚の際に彼女の姓を名乗るつもりでいますが、姓を変えると私に相続権が発生したりするのでしょうか?

回答
夫と妻のどちらの姓を名乗るかは、婚姻届に記載すれば簡単に実現できます(民法750条、戸籍法16条)。
ただし、夫が妻の姓になっただけでは妻の親を相続する権利は生じません。夫と妻の親とは姻族と呼ばれ、姻族には相続権はないのです。
妻の親と養子縁組をすれば夫に相続権(実子と同じ相続権)が生じますが、これは養子縁組により生じた血族関係(法定血族)によるものですので、姻族とは関係ありません。
仮に相談者様が養子になると、妹二人の相続分が6分の1から8分の1に減り、姉(夫婦で合算した場合)の相続分は6分の1から4分の1に増えますので、姉妹間で何らかの軋轢が生じる可能性があります。
また、自宅(土地建物)を、相談者様方に継がせたいとの父の思いですが、それを確実に実現するには遺言が必要となります。他に生前贈与や死因贈与などの方法もありますが、相続開始後にいろいろと面倒です。

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