母にすべてを相続させるには
父が亡くなりました。相続人は、配偶者の母、私と弟の子2人です。
2人で話し合いをした結果、父の財産はすべて母に相続させることで合意し、近々相続放棄の手続をしようと考えていました。
しかしよく考えると、私たちが相続放棄をしてしまうと、私たちの相続する権利が父の兄弟姉妹に移ってしまいますよね?(父の両親は亡くなっています)
それでは私たちの想いが無駄になってしまいます。
兄弟姉妹には相続させず、母がすべてを相続する方法はありませんか?

回答
相談者様が心配なさっている通り、子の全員が相続放棄してしまえば、第一順位の相続人である子が存在しなくなりますので、相続権は次の順位の相続人に移ります(民法889条)。
今回のケースでは、直系尊属はすでに亡くなられていますので、第三順位である兄弟姉妹が、配偶者(母)とともに相続することになります。
したがって、お母さまにすべての財産を相続させたいのであれば、相続放棄をしてはいけないことになります。
この場合、『母がすべてを相続する』旨の遺産分割協議をしてください。
つまり、子2人の相続分がゼロの遺産分割協議をおこなえば、お母さまはすべての財産を手にすることができます。
ここで気を付けておきたいのは、子2人の相続分はゼロであっても、被相続人の債務は相続することになってしまうということです。
相続放棄をしたわけではなく、ゼロの相続分を相続したことになりますから、被相続人に債権者がいれば、相続人である子はその債務を相続します。
被相続人の権利(プラスの財産)は遺産分割協議で自由に相続分を決められますが、義務(マイナスの財産、借金などです)は遺産分割協議の対象とはならず、法定相続分にしたがって相続されます。

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