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自筆証書遺言のつくり方

自筆証書遺言は公正証書遺言とならぶ、代表的な遺言の方式のひとつです。

作成に時間と費用のかかる公正証書遺言とくらべると簡単につくれるのが特徴の遺言です。

そこで、自筆証書遺言の特徴や自筆証書遺言を作成するための注意点などを説明するとともに、自筆証書遺言の文例などをご紹介いたします。

自筆証書遺言の特徴

自筆証書遺言のメリットは、好きな時に自分自身で何度でも作成できますし、証人も不要なのでわずらわしさがありません。

しかし、自筆証書遺言は遺言のすべてを自書する必要があり、遺言の内容についての法的な有効性の判断を自分自身の責任で負う必要があります。

せっかく苦労して作成した遺言なのに無効とされるケースも決して少なくありません。

以上のように、デメリットも少なくはないのですが、専門家に遺言の法的有効性を確認してもらえば、リスクを軽減できますし、一度書き方を覚えてしまえば財産に変動があった場合に即座に遺言を訂正することができますので、そのメリットは大きいといえます。

自筆証書遺言の作成の流れ

自筆証書遺言を作成するための一連の流れをご説明します。参考にしてください。

[事前に準備しておくこと]

推定相続人のリストアップ
※自己確認の意味と、相続開始後の相続人の負担軽減のため、相続人の相関図をつくっておくのも方法です。
相続財産の調査
※遺言作成の基礎となるものです。遺留分の侵害を確認するためにも欠かせません。正確に調べましょう。
必要書類の取り寄せ
※推定相続人を正確に調べるための戸籍謄本や、不動産の評価や正確な地番・地目・面積を調べるための固定資産税評価証明書・登記簿謄本など、必要に応じて取り寄せましょう。

準備ができたら、具体的に遺言の内容を考えていきましょう。

[遺言の内容を考える]

誰に相続(遺贈)させるのか
※相続人の中で、相続させない者を記載することもできます。また、遺贈をすることで相続人以外にも財産を承継させることができます。
何を相続(遺贈)させるのか
※割合で相続(遺贈)分を指定することもできますが、一つ一つの相続財産に対して、『この○○(相続財産)は○○(相続人・受遺者)に相続(遺贈)させる』、いったように具体的に指定する方法が一般的です。
全体の内容を確認する
※遺言の原案ができたところで確認してみましょう。自分の考えていたとおりの内容になっているか、遺留分を侵害していないかなどをチェックしてください。

確認を終え、用意が整ったら、実際に遺言を作成しましょう!…といきたいのですが、その前に次の『自筆証書遺言作成の注意点』を良くお読みになってください。この注意点を守らないと、せっかくの遺言が無効になってしまいます。

自筆証書遺言作成の注意点

自筆証書遺言の作成にあたり、絶対に守っていただきたいポイントについて説明します。

1. 全文自筆で書く
自筆証書遺言は、すべてを遺言者一人で作成するため、後々で遺言者の真意で書かれたものなのか、筆跡から遺言者本人によるものなのかを判断するために、遺言書の全文、日付および氏名は自書によることが求められています。パソコンやワープロなどで書いた場合には無効になってしまいますので注意してください。
2. 日付は年月日まで書く
日付の記載が求められるのには2つの理由があります。1つは、遺言作成時の年齢を確認するため(15歳未満の者の書いた遺言は無効となります)。もう1つが、複数の遺言が見つかった場合にどちらが先に書かれたものなのかを判断するためです(遺言内容が抵触する部分は、古い遺言のその部分は撤回したものとみなされます)。
3. 氏名は自書で、押印も忘れない
1で説明したとおり、氏名も自書で書かなければなりません。氏または名の一方だけや、ペンネームや通称でも遺言者のものだと特定できれば有効だとするのが通説ですが、しっかり氏名を書いておくのが無難でしょう。押印に使用する印鑑は、認印でも実印でもかまいません。また、拇印および指印でも有効との判例もあります。しかし実印を使用するのが無難だと思います。
4. 内容の変更は厳格に
作成した遺言に変更を加えるときは、変更部分に直接記入し、その変更部分に押印します。そして、変更部分付近の余白部分か遺言書の末尾に、何をどう変更したのかを記入し署名します。この方式に反した変更は無効となり、変更されなかったものと判断されます。ただし、明らかな誤記の訂正ならば方式に違反しても有効だとする判例もありますが、やはり方式を厳守するのが無難でしょう。
5. 共同遺言はダメ
共同遺言とは、2人以上の者が1つの遺言で遺言をすることをいいます。これは法律で禁じられております。これに反した遺言は無効となってしまうので注意してください。

自筆証書遺言の保管について

やっと自筆証書遺言ができあがってひと安心…ですが、まだ注意する点があります。自筆証書遺言はすべてを自分自身で作成できますので、遺言を作成したことを相続人が知らないということも十分に考えられるのです。

せっかく作成した遺言も、発見されなければ意味がありません。そこで、遺言を作成したら、遺言書を作ったことを信頼できる人物に伝えたり、保管してもらうことをおすすめします。遺言が執行されてもっとも利益を得る相続人に預けておくのも良いでしょう。また、銀行などの貸金庫に保管するという方法もあります。

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