そもそも相続とは?
相続は、死亡によって開始します(民法882条)。
日常的には「相続」と聞くと、漠然と「亡くなった人の財産を家族が引き継ぐこと」と考えてしまいますが、法律的には「人が死亡した場合に、その者と一定の親族関係にある者が財産上の権利・義務を承継すること」と狭く解釈されています。
そして、相続が開始されると、亡くなられた方(被相続人と呼びます)の権利・義務が、一定範囲の親族(相続人と呼びます)に引き継がれることとなりますが、
- 誰が相続人になるのか?
- 財産はどのように配分されるのか?
- 財産には何が含まれるのか?
などが問題となってきます。

誰が相続人になるの?
相続人の範囲と順序は、法律によって定められています。
| 配偶者 | 【順位なし】 |
| 子 | 【第一順位】 |
| 直系尊属 | 【第二順位】 |
| 兄弟姉妹 | 【第三順位】 |
しかし、上に挙げた者すべてが同時に相続人となれるわけではありません。相続人には「順位」があり、上位の相続人が存在すれば、下位の者には相続する権利がなくなります。つまり、被相続人に子供がいれば、被相続人の親や兄弟姉妹は相続人にはなれません。
また、配偶者には順位がありませんが、これは常に(他の相続人と同時に)相続人になれることを意味します。つまり、配偶者は順位が1位〜3位の相続人の中の誰かと同時に相続することができますが、順位が1位〜3位の相続人同士での相続はできないということです。

財産はどう配分されるの?
遺言がある場合と、遺言のない場合とで配分が違ってきます。
遺言がある場合は原則として遺言の指定どおりに配分され、遺言のない場合には、法律に定められているとおりに配分されます。
遺言のない場合の配分方法ですが、配偶者がいるかいないか?同順位の相続人が何人いるのか?により、各相続人の配分が決まっていきます。

財産には何が含まれるの?
「財産上の権利・義務を承継する」とありますが、権利・義務とは何を指すのでしょう?
一身専属的なものや、死亡によって効力を失う契約などを除いた、一切の権利・義務です。権利をプラスの財産(積極財産)、義務をマイナスの財産(消極財産)と言いかえたほうが理解しやすいでしょうか。
相続とは、プラスの財産(積極財産)ばかりを相続するのではなく、マイナスの財産(消極財産)も一緒に相続するということを覚えておいてください。




